2021年8月3日

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災害時オフィスから安全に避難するには?避難場所の違いと種類も解説

 

大地震はいつどこで発生するのかわからないため、日頃の対策が必要不可欠です。家にいるときに限らず、外出先や会社で地震にあうケースも十分想定されます。今回は災害時にオフィスから避難をする際に気を付けるポイントや、避難場所の違い、安全な避難に役立つ災害対策システムについて解説します。

 

安全な避難経路のチェックは不可欠

 

 

安全な避難のために、避難経路の事前確認は欠かせません。オフィスからの避難経路を決めるときのポイントは、避難経路の途中に危険を伴うものがないかを確認しておくことと、1パターンではなく複数の経路を想定しておくことです。

 

古い建物や大きな看板、ビルの壁面に備え付けられた室外機、ガラス張りのビルなどは地震の影響によって落下物の危険があります。また、崩壊の恐れのるブロック塀のある道や、道幅の狭い道は、道路がふさがれてしまって通れない可能性もあります。さまざまなパターンを予測して、複数の避難経路を想定しておきましょう。

 

■ハザードトークまるわかり動画(2分)

 

 

安全な避難のためにぜひ導入を検討したいのが、防災機能ワンパッケージ無線機「ハザードトーク」。災害時でも通話しやすい防災無線機で、避難経路の被害状況の確認・共有や、災害時の従業員の安否確認に役立ちます。スマホ感覚で手軽に使える小型無線機なので、どなたでも簡単に使うことができます。いざ災害が起こった際の安全な避難のために、常日頃から携帯しておくと安心です。

 

地震発生時のエレベーター閉じ込めに要注意

 

 

オフィスの避難経路見直しの際は、エレベーターの動作についても確認しておきましょう。オフィス内のエレベーターに乗っている最中に大地震が発生した際、そのまま長時間にわたって閉じ込められてしまうリスクがあります。

 

エレベーターの救助には時間がかかる

 

 

大地震発生時のエレベーター閉じ込め事故において、首都圏等では救助に向かう保守要員が圧倒的に足りないといわれています。

 

現在首都圏のエレベーター数は、およそ22万基以上。オフィスビル・商業ビル・雑居ビルなどほぼすべての建物にエレベータがあるため、大地震の際は数百、数千ものエレベータで同時に閉じ込め事故が発生している恐れがあるのです。

 

エレベーター保守担当者自身も被災して救助に向かえない事が想定され、仮に救助に向かえたとしても、現場に付くまでの道路の渋滞や寸断、火災発生等でスムーズに救助に向かえるとは限りません。ようやく現場に付いたとしても、停電や建物の歪みなどで、エレベーターの閉じ込め解消までに時間を要します。数時間ではなく、数日かかる現場も出てくるといわれています。

 

エレベーターからの連絡手段はどうする?

 

 

大地震でエレベーターの閉じ込めが発生した場合、エレベーターの中から「エレベーター保守会社への連絡」はきちんと取れるのか、運良く連絡が取れた場合でも「保守会社から保守要員への連絡」は取れるのか、といった懸念があります。

 

災害時には警察や消防へかける電話を優先させるため、一般の携帯電話・固定電話への通話は繋がりにくくなります。そのため、非常用通信手段の確保をしている大手企業や自治体もあります。

 

しかし、現段階において多くのエレベーター保守会社には「非常用通信の用意」がなく、会社から保守要員への連絡は一般携帯電話しかない保守会社がほとんどです。これでは一般の携帯電話と同じく繋がらないため、「救助依頼の要請があったこと」自体が連絡できない可能性が高くなるでしょう。

 

長時間の閉じ込めは「命のリスク」に

 

 

大地震でエレベーター閉じ込め事故にあうと長期間個室内で待つことになるため、「命のリスク」が指摘されています。

 

エレベータ保守人員には、災害時対応の責務から非常用通信機器「ハザードトーク」などを持ってもらうことが望ましいと言えます。自社のエレベーターの保守管理会社に、「災害時の非常用通信の用意」があるか、BCP体制はどうなっているかを事前に確認しておくと良いでしょう。

 

自社でできるエレベーター閉じ込め対策

緊急地震速報受信機ハザードプロは緊急地震速報を活用したIoT制御が可能な装置です。地震の揺れが始まる直前に地震の波動をキャッチし、エレベーターを最寄りのフロアに着床することができます。

 

平成17年7月の千葉県北西部地震で発生したエレベーター閉じ込め事故等を契機に、平成21年9月から建築基準法施行令が改訂されました。以降の新設エレベーターには「地震時管制運転装置」の設置義務があり、設置されているエレベーターはその旨記載されたシールが貼られています。

 

 

しかし、古いエレベーターは「地震時管制運転装置」は努力義務となっており、対応していないエレベーターも多数存在します。

 

 

また、写真のような「エレベーター保守会社への呼出コールボックス」は、地震などで閉じ込めが発生して連絡がついたとしても、ビルや会社の人ではエレベーターを開ける事ができないケースが多くあります。救助を要請しても保守点検作業員の到着を待つしかありません。

 

閉じ込められた時のために、エレベーター内に「非常用ボックス(トイレや懐中電灯、食料などが入った箱)」があるエレベーターも増えましたが、そもそも「閉じ込められないための対策」が重要です。

 

ハザードプロは気象庁からの速報を光回線(秒速300,000㎞)で受信するため、地震のP波速度(秒速7㎞)の伝達速度よりも断然速く地震発生情報をキャッチできます。つまり、実際にエレベータに地震波があたるタイミングより前にエレベーターに先回りしてエレベータの自動着床制御を開始できるため、「エレベータでの閉じ込めリスク」を圧倒的に減らすことができます。

 

また、独自の地震検知システムにより、エリアメールよりも早く緊急地震速報を社内に知らせることができ、社員が身の安全を守ることに繋がります。

 

従業員の安心と安全な避難のために、ハザードプロによるエレベーターの自動制御や緊急地震速報を活用してみてはいかがでしょうか。

 

■緊急地震速報受信機ハザードプロまるわかり動画(3分)

 

>>関連記事:首都直下型地震で、1.7万人がエレベーターに閉じ込められる可能性がある

 

>>関連記事:「ITの力でできる」地震発生時のエレベーター制御

 

 

避難場所と避難所の違い

 

 

オフィスからいざ避難となった際は、どこに避難するべきでしょうか。避難場所にはいくつもの種類があり、迷ってしまう方もいるかもしれません。避難場所と避難所は非常に似ている言葉ですが、指しているものが異なります。以前は区別がなく混同して使われることがありましたが、平成25年に災害対策基本法の改正により、自治体は避難場所と避難所と明確に定めるようになりました。

 

「避難場所」は一時的な避難をするための場所

 

避難場所は地震が発生した際に、火災や津波・落下物などから一時的に身を守るために避難する場所のことです。例えば公園や学校の校庭、敷地の広い神社、高台、広場がそれにあたります。

 

「避難所」は一時的な生活拠点となる場所

 

避難所は、自然災害の際に住居近辺の危険性がなくなるまで滞在したり、地震や洪水などの被害によって自宅に住むことが難しくなった方が一時的に生活したりするための場所を指します。そのため、避難所は体育館や公民館など広くて頑丈な建物が指定されています。

 

避難場所の種類

 

 

自治体の定める避難場所にはさまざまな種類があります。避難場所によって用途や対象者が異なるので、事前に身近な避難場所を把握しておくと安心です。

 

指定緊急避難場所

 

津波や洪水・土砂災害など、危険が迫っているときに命を守るために緊急に避難する場所のことを指します。体育館や小中学校のグラウンド、高台、津波避難タワーなどが自治体で指定されています。指定緊急避難場所は確認しておいてください。

 

>>関連記事:津波避難タワー(ビル)とは?

 

一時避難場所(一時集合場所)

 

一時避難場所は、地震などの災害発生時に、安全のために一時的に避難する場所です。「いっときひなんばしょ」と読みます。公共交通機関の停止などで、一時的に帰宅することが難しくなってしまった人が待機する役割を持つ避難場所もあります。

 

広域避難場所

 

広域避難所は、大地震の後に発生した大規模な延焼火災から命を守るための避難場所です。10ヘクタール以上の広さがあり、煙や熱の影響を受けずに避難できる場所とされています。大人数が収容できる大きな公園や空き地、大学の敷地などが指定されています。

 

収容避難場所

 

収容避難場所は、災害によって避難生活を余儀なくされた人が新しい生活拠点を見つけるまでの一定期間生活する施設です。避難所とも呼ばれます。生活拠点として大人数が寝泊まりするため、収容避難場所では毛布や食料など生活物資の支給があります。

 

福祉避難場所

 

福祉避難場所は、介護が必要な高齢者や障害者、妊娠されている方など、避難生活において特別な配慮が必要な人が避難する場所です。役割は収容避難所と同じになります。一般の住民が殺到して混乱を招かないよう、自治体は対象者を明確にし、あらかじめ住民に告知するガイドラインが令和3年に定められました。

 

参考:福祉避難所、対象を事前公表 災害時の混乱回避に新制度

 

オフィス被災者向けの避難場所もチェック

 

 

帰宅困難者向けの災害支援ステーションがある自治体や、東京都千代田区の「災害時退避場所」のように、住民と通勤・通学者の一時避難場所をわけている自治体があります。

 

災害支援ステーションとは、災害時に帰宅困難者が一時的に立ち寄れる施設です。飲料水やトイレ、テレビやラジオによる災害情報の提供を行っています。身近なコンビニエンスストアやファミリーレストラン、ガソリンスタンドなどが協力施設になっている場合もあります。オフィスのある自治体ホームページで、帰宅困難者に向けた支援場所を事前に確認しておきましょう。

 

参考:帰宅困難者対策 千代田区

 

オフィスに留まる地区内残留地区とは

 

 

オフィスの場所によっては、地区内残留地区に指定されている場合もあります。地区内残留地区とは、避難するよりも建物内にいる方が安全とされる地区のことです。木造建物が少ないオフィス街など、地震よる大規模火災が発生した場合であっても、延焼の危険性がない地域が対象になります。

 

大地震が発生すると冷静な判断をすることが難しくなり、すぐに建物から出て避難場所に移動することを考えてしまうかもしれません。有事の際に落ち着いて行動できるように、勤務先の住所が地区内残留地区に指定されているか確認し、社内で共有しておくと安心です。

 

 

日頃から地震に備えた準備をすることが大切

 

 

大地震はいつ起こるかわからないもの。災害の備えとして、オフィス内のエレベーターや非常口、脱出経路、周辺の避難場所について確認しておくことをおすすめします。オフィスの移転があった場合も、地域の避難場所やハザードマップ、オフィスビルのエレベーターの動作について都度確認が必要です。

 

また、避難経路の見直しと同時に、「ハザードトーク」「ハザードプロ」といった従業員が安全に避難するための災害用システムを検討することで、BCP対策にも繋がります。いざというときに慌てることのないよう、日頃からオフィスで被災した場合を想定し準備しておきましょう。

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