2026年7月6日
避難所運営が変わる|見える化×低コスト受付で実現する効率化
災害時、避難所は住民の命を守る最前線となります。しかし実際の現場では、受付の混雑や情報不足、職員の負担増といった課題が顕在化しています。
こうした課題に対し、今注目されているのが「避難所の開設・混雑状況の見える化」、「迅速な受け入れ対応とデジタル化による避難者情報の一元管理」、「適切なコスト運用」による避難所DXです。
本記事では、らくらく避難所くんの新機能とハザードトーク新機種「TUF-1」を組み合わせた改善手法をご紹介します。
目次
災害時、避難所は「命を守る場所」である
災害が発生したとき、避難所は住民にとって単なる施設ではありません。
住民にとっては、命を守るための「最後の拠り所」です。
夜間に突然避難を余儀なくされた人、家屋の損壊で生活基盤を失った人、高齢者や乳幼児を抱えた家族。
多くの人が不安と緊張の中で避難所に集まります。
そのとき住民が求めるものはシンプルです。
・安全に過ごせること
・家族や周囲の安否が分かること
・すぐに受け入れてもらえること
つまり、避難所は「安心」と「速さ」の両方が求められる場所なのです。
しかし現実には、受付の長い行列や情報不足によって、こうした基本的なニーズが満たされない場面も発生しています。「どこが空いているのか分からない」「家族がどこにいるか分からない」といった状況は、住民の不安をさらに増幅させてしまいます。
運営側にのしかかる負担
一方で、避難所を支える自治体職員や現場スタッフは、極めて大きな負担を抱えています。
限られた人員の中で、
・避難者の受付
・名簿の記入・管理
・要配慮者の把握とケア
・本部への報告
などの業務を同時並行で行わなければなりません。
特に問題となるのが、受付業務です。手書きでの記入や確認に時間がかかることで、行列が発生し、現場の混乱を招きます。さらに、紙ベースの情報管理では、全体状況の把握が遅れ、本部への報告や意思決定にも影響が及びます。

出典:「災害時の避難所受け入れ」に関する調査(2024年 テレネット実施)
結果として、
「現場は常に“後追い”の対応になる」
「判断が遅れる」
「住民の不満や不安が蓄積する」
という悪循環が生まれます。
こうした状況に対し、「人員を増やす」「経験で対応する」といった対策には限界があります。
本質的な課題は、人に依存した運営構造そのものにあります。
つまり、避難所運営に求められているのは、現場の負担を軽減しながら、住民にとっても分かりやすく安心できる仕組みです。
デジタル化の加速と“コストの壁”
こうした課題を解決するためには、避難所のデジタル化(DX化)が必要です。中でも、マイナンバーカードを活用した受付のデジタル化は、住民の待ち時間を減らし、職員の省力化に大きく寄与します。

出典:「災害時の避難所受け入れ」に関する調査(2024年 テレネット実施)
マイナンバーカードを読み取ることで、氏名や住所といった基本情報を瞬時に登録できるため、受付時間を大幅に短縮することが可能です。
実際に、デジタル庁はデジタル技術を用いた災害対応の高度化に関する実証事業も実施しています。2月18日に石川県金沢市にて実施した実証実験では、速報値として、一人当たりの入所手続きにかかる平均所要時間は、アナログ業務で333秒かかっていたところを、デジタル業務にすると32秒まで短縮したとの結果が出ています。(参考:避難所運営等のデジタル化に関する実証実験の結果(令和7年2月18日石川県地場産業振興センター))

出典:デジタル技術を用いた災害対応の高度化に関する実証事業(デジタル庁)
さらに、テレネットでも独自にマイナンバーカードやQRコードを利用した実証実験を実施しており、「1人当たり約7秒で基本4情報の読込が完了」した実績があります。

しかし、この便利な仕組みにはコストという大きな課題がありました。
従来、マイナンバーカードの読み取りには専用の高額スキャナーが必要とされていました。このため、すべての避難所に機器を配備するためにはまとまった費用がかかるため、導入が一部拠点に限定されることもあります。
そのケースでは、
・一部の避難所だけデジタル化
・他は従来の手書きによる受付
という混在した状況が発生し、運用面での非効率や混乱を招きかねません。
技術的には可能でも、コストの制約が普及のボトルネックになっているとも言えるでしょう。
「見える避難所」へ——避難状況のリアルタイム公開
こうした課題に対して、「らくらく避難所くん」は新たな進化を遂げています。その一つが、避難所の開設状況・混雑状況公開機能の無料プラン化です。
この機能により、各避難所の情報を迅速に可視化することが可能となります。
具体的には、
・各避難所の開設状況の公開
・混雑状況の公開
・各情報はアイコンと色分けで分かりやすくマップ上に掲載
を、Web上の地図でリアルタイムに表示が可能となります。

この機能は、専用フォームから申し込み、避難所一覧をご提供いただくだけで利用開始可能です。
特別なシステム構築は不要で、すぐに避難所情報を公開できます。
ご利用のお申し込みは、以下のフォームより受け付けております。
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また、お問い合わせや無料オンラインセミナー(毎週火曜日開催)も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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さらに有料プランでは、デジタル名簿管理システムで、入所・退所時の手続きやデータ管理が迅速にできたり、公開を希望した避難者については、どの避難所にいるかを外部から確認したりすることも可能です。これにより、遠方の家族や関係者が安否を把握できる環境が整います。
この機能がもたらす効果は大きく、まず避難者の“自律的な分散”が促されます。
住民は混雑状況を確認した上で避難先を選択できるため、特定の避難所への集中を防ぐことができます。また、自治体側もデータに基づいた誘導が可能となり、現場の混乱を抑制できます。
さらに、問い合わせ対応の負担軽減にもつながります。従来は電話などで対応していた「どこが空いているか」「家族はどこにいるか」といった問い合わせがについて、自己確認で完結が可能となるからです。
このように、情報をリアルタイムで公開することで、避難所は単なる「受け入れ場所」から、判断を支える情報拠点へと進化します。
ハザードトーク新機種「TUF-1」はスキャナー対応—マイナンバー受付の低コスト化を実現
もう一つの大きな進化が、スキャナー環境の刷新による低コスト化です。
従来、マイナンバーカードの読み取りには高額な専用機器が必要でしたが、今回、新たに登場した防災機能ワンパッケージ無線機「ハザードトーク」シリーズの高スペック機種「TUF-1」がマイナンバーの読み取りに対応したことで状況が大きく変わりました。
この新機種の採用により、これまで高額だった専用スキャナーに依存する必要がなくなります。
>ハザードトーク「TUF-1」の詳細はこちら
その結果として、以下のような変化が生まれます。
まず、導入コストの大幅な見直しです。有料プランについても、より導入しやすいお手頃な価格へと改訂しました。
全避難所への展開も、これにより現実的になります。これまで一部拠点に限定されていたデジタル受付を、全拠点に展開できるようになります。
さらに、運用面でもメリットがあります。
全ての避難所で同一の受付方式を採用できるため、職員の教育やマニュアルの統一が容易になり、現場の混乱を防ぐことができます。
そして何より重要なのは、マイナンバーカード読取による受付が「特別な設備」ではなく、“標準機能として使える状態”になったことです。ハザードトーク「TUF-1」は災害時に繋がりやすい「防災機能ワンパッケージ無線機」であると同時に、外線通話や業務用アプリも使用でき、社用携帯としても使用できるスマホ型端末です。
つまり、いつも使っている社用携帯がマイナンバーカードのスキャナーになるのです。
カードをかざすだけで情報登録が完了するこの仕組みは、基本4情報の読取時間を約7秒まで短縮する効果も報告されています。
避難所のボトルネックであった受付業務の迅速化が期待できます。
らくらく避難所くんは無料デモ機を貸し出しております。
まずはお試しください。
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避難所運営は「低コストで回る」時代へ
今回の進化は単なる機能追加だけではありません。
・無料プランでの避難状況、混雑状況の公開によるリアルタイムの「可視化」
・マイナンバーカードからの基本4情報読取による受付の「迅速化」
・各避難所受け入れ時の混雑緩和や受付の「省力化」
・デジタル化して管理し、他システムとも連携できるデータ活用による「一元化」
・ハザードトークTUF-1でのマイナンバーカード読取が可能となったことによる「低コスト化」
これらが組み合わさることで、避難所運営の前提そのものが変わります。
これまでの避難所運営は、「人手」「経験」「現場対応力」に依存する部分が大きくありました。
しかし、今後は「情報」と「仕組み」によって支えられる運営へと移行していきます。
特に自治体にとって重要なのは、コスト面です。
「導入したいが予算が足りない」という悩みを持った方も多いのではないでしょうか。しかし今後は、予算を抑えつつ全体の仕組みを最適化する手段として、「らくらく避難所くん」と「ハザードトークTUF-1」の選択肢があります。
避難所運営は災害対応の根幹です。
その質を左右するのは、人員だけではなく仕組み作りも大切です。
避難所を運営するためには、避難状況や混雑状況の見える化とデジタル化が実現可能なコストであることが何より大切です。
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