2026年2月4日
首都直下地震の被害想定が12年ぶりに更新。
最新情報から見る災害対策を解説
2025年、日本での震度5弱以上の地震は、15回以上観測され、津波警報も多く発令されました。
宮崎の日向灘、トカラ列島近海、長野県北部、青森県東方沖など、日本全国で大きな地震が発生しております。
幾多の震災を経験し、災害に対する備えの意識はこれまで以上に高まっている日本において、政府や企業による耐震化や避難体制の構築などのインフラ整備は着実に進んでいます。しかし、ハード面の強化や対策を凌駕するほどの甚大な被害が予想されている災害の一つが首都直下地震です。
本記事では、先月12年ぶりに見直された首都直下地震の被害想定と、特に通信環境において備えるべき対策について解説します。
目次
首都直下地震の特徴
首都直下地震とは、東京都中心部やその周辺地域の直下で発生するマグニチュード7前後クラスの地震を指します。首都圏直下にある活断層やプレート境界で発生すると考えられ、震源が浅く、都市直下に位置しているため、強い揺れが広範囲に及びやすいと言われております。
人口や建物、経済と政治が集中している東京周辺での地震のため、「建物倒壊」、「火災」、「情報の混乱」、「交通・通信の麻痺」などへ大きな被害が想定されています。
また、地震関連の被害も大きくなると予想されており、帰宅困難者の大量発生や経済活動の停滞など社会機能全体への影響も大変深刻なものとなります。
このような未曾有の災害には、事前の防災対策と備えが非常に重要です。

首都直下地震(被害想定の対象とする地震・M7クラス)想定分布図(都心南部直下地震の場合)
また、近年のデジタル化のスピードは非常に速く、AIをはじめとしたさまざまなサービスが日々アップデートされているようになっています。このような時代において、安定した通信を確保することは、BCP(事業継続計画)において非常に大きなカギとなります。
下記に示すのは、今回の首都直下地震に関する報告書の中で、「この10年間でより顕著になった被害の様相」として挙げられている項目を一部抜粋した内容です。
通信停止等による情報の制約等
■停電、通信インフラ被災
・情報入手困難
・キャッシュレス決済停止
→企業等の事業継続が困難
情報発信の遅れ等による混乱
■被災情報収集・共有の機能低下
・適時適切な情報発信の遅れ
・SNS等によりデマ・流言が大量に拡散
→被災地の混乱、国の信用力低下
参照)首都直下地震対策検討ワーキンググループ 報告書概要
大きな被害を防ぐためには最新の情報を得て、今の時代に合わせた防災対策と備えを実践することが肝心です。
首都直下地震の被害想定が12年ぶりに見直し
令和7年12月19日に、中央防災会議が首都直下地震の被害想定の見直しが発表されました。
前回の報告は平成25年12月だったので、実に12年ぶりの見直しです。
令和7年 12 月 19 日 「首都直下地震の被害想定と対策について(報告書)」(首都直下地震対策検討ワーキンググループ)によると、死者 約1.8万人(揺れ等による被害:0.6万人、火災による被害:約1.2万人)、帰宅困難者は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨木県の1都4県で約840万人、東京都だけでも約480万人にのぼるとされています。
また、経済被害は資産などの被害と経済活動への影響を合わせると最大約83兆円にのぼると予測されました。
この数字は、前回の平成25年に発表された想定に比べて減少していますが、依然として想定被害の規模は大きく、また今回は首都中枢機能への影響、それに伴う被害もさらに幅広く検討されています。
万が一地震が発生した際、被害を最小限に食いとどめるためには、現場の情報をいち早くキャッチし、混乱を防ぐことが重要なポイントとなります。

首都直下地震の被害想定(都心南部直下地震)のH25との比較
※1:発電所の供給力は変わらない(約2,700万kW)ものの、電灯軒数が約630万軒(約2割)増加したことや夏季のピーク電力需要が約600万kW(約1割)増加したこと等により、増加。
※2:メタル回線は約520万回線減少したものの、光回線(約1,022万回線)も含めることとしたため、総回線数が約502万回線(約5割)増加したことにより、増加。
※3:上下水道は、上水道の給水人口が約52万人(約1%)、下水道の処理人口が約100万人(約3%)増加したこと等の影響を含む。停電の影響を考慮した場合、上水道(断水人口)は約1,400万人、下水道(支障人口)は約200万人。
※4:在宅避難者向けの要対策検討量(7日間)としては、災害用に「備蓄」として確保していた量を除いた量は約1.7億食となるが、 日常生活として消費予定だった食料の活用等も考えられるため、必ずしもこれだけの量が必要になるとは限らない。
政府の中央防災会議が令和7年12月に公表した資料では、通信の乱れによる被害予測にも大きな修正がされています。
光回線も考慮したことにより、回線の増加数は約502万軒に上ります。
それに伴い、最大の不通回線数の予測は、平成25年に比べて最大290万回線増加しました。
地震はいつ発生するのか予測ができないからこそ、平時のときの通信状況ではなく緊急時の通信状況をシミュレーションする必要があります。
定期的な防災訓練を行うなど、平時から準備してこそ、いざという時にスムーズに対応することが可能になります。
災害時には、1秒単位で死傷率が大きく変わるというデータもあります。
「我が社(団体)は大丈夫」という考えではなく、実際に被災することを想定して備えることが、社員や関係者・企業を守り、業務継続へと繋がるでしょう。
企業における災害の備え。安定した通信手段を確保する重要性について
災害自体を防ぐことは、残念ながらできませんが、被害の大きさを最小限にとどめたり、二次災害を防いだりすることはある程度対策が可能です。
それは事前準備がどれだけできているかで左右されます。
BCP(事業継続計画)とは、災害などの緊急事態が発生しても、企業が重要な事業を早期復旧し、継続させるために平時から準備しておく対策です。
従業員の安全確保・安否確認はもちろん、いかに早く業務体制を整えられるかも非常に重要になります。
近年のデジタル化に伴い、業務にクラウドサービス、SaaSを利用している企業も増えました。東京周辺を拠点にしている企業の被害は頭に浮かびやすいかもしれませんが、実は直接被害の少ない地方の拠点にも影響は及びます。
東京近辺にはクラウドを運営している企業、そのサーバーや管理システムも集中しているため、それらがダウンしてアクセスできなくなるかもしれません。
間接的に被害は日本全国、ひいては世界にまで広がる可能性もあるのです。
便利になればなるほど、緊急時における通信手段の確保は、年々重要度が増していると言ってもいいでしょう。

クラウドサービスのイメージ
ちなみに、BCP対策については、介護・福祉施設では2024年4月から義務化されましたが、その他の業態・企業では努力義務にとどまっています。
しかし、企業には従業員が安全かつ健康に働けるように配慮する、「安全配慮義務」が課せられています。
万が一被災した場合、最優先すべきは安否確認です。そして、その後には被害状況の確認や余震への対策、企業活動の復旧作業などが発生します。
特に拠点数が多い企業や、お互いに密に連絡を取り合う必要がある自治体・公共事業などは、その確認や連絡が膨大な作業になります。
今では、チャットツールやSNSでの安否確認ができる時代になってきました。もちろん、通信状態が万全の時にはそれらのツールも大いに活用できると思います。
しかし、大規模災害時は多くの人が通信を試みるため、電波が混雑(輻輳)したり、緊急通信の確保のため、発信規制が発生したりする可能性が高いです。
特に首都直下地震では、人が密集するエリアであるがゆえに、地震発生後には多くの人が「情報を取ろう」、「連絡を取ろう」とし、通信回線の混雑は他の地域よりも一層顕著になる可能性があります。
ライフラインである通信を確保することは、災害発生時において特に重要度が高いのです。
ハザードトークなら繋がりやすく、
役立つ機能がオールインワン

ハザードトークM1
テレネットでは、災害時に役立つ機能をワンパッケージにした「ハザードトーク M1」を提供しています。
・緊急時こそ屋内屋外問わず、さまざまな状況下で繋がりやすく、使いやすいものがいい。
・情報や状況を「見える化」し、効率的に共有できるようにしたい
・エリアメールよりも早いタイミングで現場の緊急災害情報受信を確認したい
・安否確認を簡単かつ速やかに行いたい
・コスト感がコンパクトなものが良い
・普段使いもできれば、常に複数台持たなくてもいい。
ハザードトーク M1は、そんな要望を一つにまとめて実現している商品です。
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・法人専用の通信領域を使用
ハザードトークM1は、NTTドコモの法人専用データ帯域を使用し、音声を非常に軽いパケットデータに変換して通信を行います。災害時に発信規制を受けやすい音声回線や、大勢のユーザーが使用するため混雑しやすい一般データ帯域ではなく、限定法人ユーザーだけが使用できる法人専用データ帯域で、ネットワークの負荷が少ないデータを単信方式で送るなど、災害時でも繋がりやすい仕組みになっています。
・デュアルSIMで複数の通信環境を担保
大規模災害時や復旧作業時の通信の際には、とくに繋がりやすさが大事です。
災害はいつ起こるかわかりません。屋内・屋外・移動中などの周囲の環境、あるいは過酷な天候下であっても、通信可能な状態を確保することは、BCPの要です。
衛星電話や、スマホと衛星の直接通信では、屋内やビル陰、雨雲などで空が覆われている状態では繋がりにくいという欠点がありますが、ハザードトークは上記のNTTドコモの法人データ帯域網に加え、ソフトバンクのデュアルSIMを搭載し、また災害時にドコモ、au、ソフトバンクの携帯キャリアが垣根をこえて無料開放する00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)などWi-Fiでも通信ができ、何重にも通信の冗長化を図っています。
衛星電話との違いについては下記の記事を参照ください。
→衛星電話とは?特徴とメリット・デメリット、使用方法やハザードトークとの違いを解説
・グループ通話と、画像・動画・位置情報の共有で被害の全貌把握が容易
被災時の現状把握には膨大な作業が発生します。その際に有効なのがグループ通話や画像・動画・位置情報による情報共有です。
ハザードトークの機能「ハザードビュー」は写真や動画を撮り、重要度などを選択して送信するだけの簡単操作で、端末でも管理画面でも各現場の状況が可視化され、一目で全貌が把握できます。
各現場状況を「見える化」することで、現場間のスムーズな連携や、管理者による指示の迅速な優先順位付けが可能になります。

ハザードビュー管理画面イメージ
※ハザードビューの詳細はこちらをご覧ください。
・他にも充実した機能を多数搭載
ハザードトークは災害に特化して開発された多機能端末なので、他機能も充実しています。
●エリアメールよりも早いタイミングで、現在地に即した地震・津波・気象警報の情報が得られ、詳細情報を音声と画面表示の両方でお知らせする災害緊急警報システム「デュース」
●地震速報と連動し、自動でメッセージ配信が可能な安否確認システム「スイフトメール」
など、災害時に役立つ多くの機能がお使いいただけるため、多くの企業様にもご活用いただいております。

能登半島地震でのハザードトーク活用状況
防災機能がオールインワンであり、普段使いもできる「ハザードトーク M1」をぜひご検討ください。
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情報化の時代だからこそ、通信環境の整備を
12年ぶりに更新された首都直下地震の被害想定から、情報通信の重要性と今から備えておくべきことについて解説しました。
BCP対策を決められている企業様も多いかと思いますが、最後に更新をしたのはいつでしょうか。
目まぐるしく変化する時代に合わせた準備をするために、政府が更新したこの機会に見直してみるのもいいかもしれません。
災害が起きてからでは間に合わない。
平時のときに、災害の備えを万全に。
テレネットでは、ハザードトーク M1の無料デモ機の貸し出しも行っておりますので、まずはお試しからでも可能です。
お気軽にお問い合わせください。
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