2023年4月15日

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日本海溝・千島海溝地震の発生確率は80%程度まで迫る|被害想定や対策を紹介

日本海溝・千島海溝のプレート境界周辺で、周期的に発生する日本海溝・千島海溝地震。2021年1月1日から30年以内に地震が発生する可能性が、最大80%にまで迫っています。

 

また、最大クラスで地震・津波が発生した場合、2011年3月の東日本大震災や、今後予想される首都直下地震をも上回る被害想定で推計されているのです。

 

本記事では、日本海溝・千島海溝地震の概要や被害想定、津波高、また地震対策となる防災製品を紹介します。

 

 

日本海溝・千島海溝地震とは

 

日本海溝・千島海溝地震とは、日本海溝沿いまたは千島海溝沿いを震源とした地震です。房総沖から青森県東方沖の海溝が「日本海溝」、十勝沖から択捉島沖およびそれより東の海溝が「千島海溝」です(以下画像を参照)。

 

※画像出典:文部科学省地震本部

 

日本海溝・千島海溝では、東の海側からの太平洋プレートが、日本列島東部を含む陸側の北米プレートの下に沈み込んでいるため、この周辺では地震が多発しています。

 

 

日本海溝・千島海溝地震の最大想定死者数は約20万人

 

2021年12月に、中央防災会議から日本海溝・千島海溝地震の被害想定が出されました。最大クラスの地震・津波が発生した場合、死者数は最大20万人経済的被害額は最大約31兆円にも上ると推計されています。

 

被害想定は、岩手県から北海道えりも岬沖合の日本海溝沿いの領域である「日本海溝モデル」と、えりも岬から東の千島海溝沿いの領域である「千島海溝モデル」でそれぞれ試算されています。

 

※中央防災会議の資料を元に作成

 

今後発生が予想される首都直下地震の最大死者数は6,148人、2011年3月11日の東日本大震災の死者数が19,747人であることを考慮すると、最大死者数約20万人という日本海溝・千島海溝地震の深刻さがうかがえます。また、南海トラフ地震で約23万1,000人であり、日本海溝・千島海溝地震が南海トラフ地震に匹敵するほどの巨大地震だと予想できます。

 

 

参考:首都直下地震の避難所の現状や問題は?2022年5月被害想定見直しから考える避難所について

 

北海道・東北・関東沖で最大約30mの津波が発生

 

日本海溝・千島海溝地震でもっとも恐ろしいのが津波です。中央防災会議によると、最大クラスで推計された津波高は、宮城県宮古市で30m北海道えりも町沿岸部で28mとなっています。津波浸水1mで死亡率は100%になると言われており、津波被害の甚大さは想像に余りあるものです。

 

左:日本海溝モデル(満潮時)

右:千島海溝モデル(満潮時)

※出典:内閣府防災情報

 

 

日本海溝・千島海溝地震はいつ起きてもおかしくない

 

過去、この日本海溝・千島海溝周辺では、巨大地震を含めて地震が繰り返し発生しています。現在、日本海溝・千島海溝地震がいつ起きてもおかしくない状況にまで来ているのです。

 

日本海溝・千島海溝周辺で直近に発生した巨大地震は、皆さんの記憶にも新しい2011年3月11日の東日本大震災です。福島県中通りを震源とする最大震度7の巨大地震で、甚大な死傷者・負傷者数のほか、原子力発電所の事故により避難を余儀なくされた住民の方も多くいます。

 

日本海溝沿いまたは千島海溝沿いでは、各基準日から30年以内発生する地震の発生確率は、次のように想定されています。

 

地震 2021年1月1日から30年以内に発生する確率
日本海溝沿い ほぼ0~70%程度
千島海溝沿い 7~80%程度

※「長期評価による地震発生確率値の更新について」をもとに作成

 

特に注意が必要なのは、千島海溝沿いで約340~380年周期で発生している、マグニチュード8.8以上の「超巨大地震(17世紀型)」です。この超巨大巨大地震が2021年1月1日から30年以内に発生する確率は7~40と推計されています。

 

さらに、この超巨大地震が前に発生したのは1611~1617年と推測されており、現在400年以上経過しており、いつ超巨大地震が発生してもおかしくない時まで来ています。

 

千島海溝沿いで発生する超巨大地震に対し、今から備えをしておく必要性は非常に高いのです。

日本海溝・千島海溝地震にはテレネットの防災製品で備えを!

 

いつ巨大地震が来てもおかしくない日本海溝・千島海溝地震は、早めに対策を講じることで、被害を未然に軽減できます。そこで、テレネットで販売している防災製品を2つ紹介します。

 

「ハザードプロ」でいち早く地震の発生を知る

 

1つめは、緊急地震速報受信機の「ハザードプロ」です。ハザードプロはテレビや緊急速報メールよりも早く、端末設置場所における地震の震度を検知して猶予時間を予測します。地震の発生を前もって知り、すぐに身を保護する行動を取ることで、命を守ることにつながるのです。

 

また、ハザードプロは津波避難タワーと連動可能あり、緊急地震速報や津波情報と連動して、扉を自動で解錠する仕組みとなっています(静岡県磐田市によるハザードプロ導入事例は)。これにより、津波避難タワーの鍵が見当たらない場合でも「行けば誰でも避難可能」な状態にできます。

 

 

「ハザードトーク」で回線混雑を避けて情報共有できる

 

2つめは、緊急災害用無線機「ハザードトーク」です。ハザードトークは、災害に強い防災専用無線機です。

日本海溝・千島海溝で巨大地震が発生した場合、通信回線が混雑(輻輳)し、一般の通信回線が使用できない可能性が考えられます。一方でハザードトークの場合、法人専用のデータ帯域を使用するため、災害時でスマホや携帯電話・固定電話が混み合う状況でもスムーズに通話できます。

 

 

まとめ:いつ起きてもおかしくない巨大地震に早めの対策を

 

日本海溝・千島海溝地震の被害想定は、東日本大震災や首都直下地震を超えると予想されており、地震が発生すれば最大約20万人の死者数が出ると推計されています。

 

いつ起こるかわからない日本海溝・千島海溝地震に備えて、今から対策を取る必要があります。テレネットの防災製品を導入して、少しでも被害を軽減できる対策を講じましょう。

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