2022年11月2日

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通信障害に備えてできる対策を解説!通信混雑時に強い製品も紹介

2022年7月2日に発生したauの通信障害によって、数多くのユーザーがインターネットや電話を利用できない事態に陥りました。今後このような大規模な通信障害が発生したときに備え、私たちにはどのような対策ができるのでしょうか?

 

そこでこの記事では、通信障害に備えてできる対策をいくつか紹介します。通信障害対策を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

au(KDDI)の通信障害により、大規模な影響を及ぼす

 

 

今回(2022年)のauの通信障害は、最大3,195万回線にインターネットが利用できない、または利用しづらい状況が発生しました。

 

auの通信障害は個人だけでなく業務用機器にも影響を及ぼし、物流では配達ドライバーへの連絡が滞ったり、金融では店舗外ATMに障害が発生しました。

 

KDDIは再発防止に努めるとしているものの、「通信障害に備え、自衛として対策を導入する必要がある」と考える方も多いのではないでしょうか。

 

なお、au通信障害の原因については『auの通信障害の原因は?「輻輳」の意味や過去の通信障害事例も紹介』でも解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。

 

通信障害に備えた対策5選(+1つ補足)

 

 

今後発生するかもしれない通信障害に備え、私たちでできる対策を5つ紹介します。また、こちらは災害時向けですが、通信障害でも役立つかもしれない対策を追加で1つ解説します。

 

1.デュアルSIMで複数回線を用意する

 

通信障害対策として効果が大きいのは、スマホを「デュアルSIM」する方法です。デュアルSIMとは、1台のスマホに2枚のSIMカードを挿入し、2つの通信サービスを使い分けられる機能です。

 

デュアルSIMにすることにより、たとえ1つの回線が通信障害で使えなくなっても、もう1つの回線を利用できる利点があります。実際にauの通信障害においても、デュアルSIMユーザー(au以外の回線を使っている)の被害は軽微でした。

 

スマホの中には、デュアルSIMに対応した機種があります。たとえば、1台のスマホに2枚のSIMカードを入れられる機種や、SIMカードとeSIM(サイトから契約するだけで利用できるデジタルSIM)を組み合わせられるものがあります。 IP無線ではハザードトークM1がデュアルSIM対応となっています。

 

ただし、通信障害対策としてデュアルSIMを使うのであれば、2つのSIMカードはそれぞれ別会社のものにしなければいけません。そこで注意したいのが、格安スマホのMVNOです。

 

MVNO(仮想移動体通信事業者)とは、3大キャリア(docomo・au・SoftBank)のいずれかの回線の一部を借り受ける通信業者を指します。MVNOは大手キャリアの一部の回線を借り受けるので、自社で通信設備をもつ必要がなく、ユーザーに格安料金でサービスを提供できます。

 

たとえばauとUQ mobileをデュアルSIMで使うのは、通信障害対策として適していません。UQ mobileはauの回線を利用しているので、KDDIの回線が通信障害になれば、デュアルSIMでも共倒れしてしまいます。

 

通信障害対策としてデュアルSIMを導入するのであれば、3大キャリアの回線が被らないように注意しましょう。

 

2.モバイルルーターを所持する

 

通信障害に備え、モバイルルーターを所持するのもおすすめです。モバイルルーターとは、インターネットに接続するために使う、持ち運び可能な小型の通信端末です。3大キャリアのうちいずれかが通信障害で使えなくなっても、モバイルルーターからWi-Fi通信を利用できる利点があります。

 

モバイルルーターは、通信業者が設置している基地局から4G/ LTE回線などを受信し、それをWi-Fiとして利用可能です。そのため、通信障害対策としてモバイルルーターをもつ場合は、スマホのキャリアとは別回線のものを使う必要があります。

 

モバイルルーターで使用される回線には主に「キャリア」と「WiMAX 2+」があり、次の4種類に分類できます。

 

①docomo

②au

③SoftBank

④WiMAX 2+

 

通信障害対策では、自身のスマホのキャリア(1~3)と回線が被らないように、モバイルルーターを所有する必要があります。

 

たとえばY!mobileは、SoftBankの回線を使っています。そのため、SoftBankのスマホユーザーがY!mobileのモバイルルーターをもつことは、通信障害対策として適切ではありません。

 

またスマホと同様、MVNOがモバイルルーターを提供していることがあり、こちらも注意が必要です。MVNOのモバイルルーターをもつ場合はどの回線を利用しているのか把握し、スマホのキャリアとは別回線のものを選ぶようにしましょう。

 

 

モバイルルーター「N3アクセス」は基本料無料、料金は使った分だけ

 

 

先述のとおり、通信障害対策の1つとしてモバイルルーターは有効です。しかし、モバイルルーターには月額料金がかかるものが多く、わざわざ通信障害のためだけに置いておくのはもったいないでしょう。

 

そこで、「通信障害対策」にお勧めするのはモバイルルーター「N3アクセス」ですが、1台でドコモ・au・ソフトバンクの回線の電波に自動切替になるモバイルルータですが、こちらはなんと基本料が無料で、使った分だけのご精算で済みます。使った日のみ~利用できるため、普段は使わなくても万一の時だけ使う、といったように、通信障害対策としておすすめの製品です。

 

 

さらに、通信障害や災害時に1つのキャリアが使用できなくなっても、ほかの電波の強いキャリアを自動選択して利用できるようになっています。auの通信障害のようなケースでも、N3アクセスを使うことで、緊急時の通信手段を確保できるのです。また、地震や津波などを想定した避難所用の備蓄や、社員の国内外への出張や外出時など、さまざまな用途で自治体様や企業様にご活用されています。

 

N3アクセス

 

万が一の通信手段確保のため、ぜひN3アクセスの導入を検討してみてください。

 

「緊急災害用無線機」で災害時にも通話できる

 

 

大型地震発災時には、メールや電話が被災地に集中するため、通信障害と同じようにインターネットや通話が利用できない、または利用しにくい状況が起こる恐れもあります。このような通信の混雑を回避し、専用の帯域を使った緊急災害用無線機が「ハザードトーク」です。

 

 

専用の帯域を使用しているので、災害時に通信が混雑する状況でも通話や、写真や動画の共有が可能です。災害時にも情報共有できるので、被災状況をすばやく集約し、また指示を出せるのが「ハザードトーク」の強みとなっています。

 

また、ハザードトークのデモ機を無料でお貸し出しするサービスも行っています。災害時のスムーズな情報共有に課題を残す自治体様や企業様は、ぜひ導入を検討してみてください。

 

3.フリーWi-Fiスポットを把握する

 

通信障害でスマホのキャリアが使用できなくなった際は、フリーWi-Fiを活用するのも1つの方法です。通信障害時でもすぐにフリーWi-Fiを使えるように、付近のスポットをあらかじめ把握しておくのがおすすめです。

 

フリーWi-Fiは、たとえば次のような場所で提供されています。

 

・カフェ

・コンビニエンスストア

・コワーキングスペース

・ショッピングセンター

・自治体が提供するフリーWi-Fi など

 

また、周辺のフリーWi-Fiスポットを探せるスマホのアプリもあります。たとえば、NTTBPが提供するスマホアプリ「Japan Wi-Fi auto-connect」では、周辺のフリーWi-Fiを探せ、また自動で接続可能です。外出の多い従業員には、スマホにこのようなアプリを導入すると通信障害対策に役立ちます。

 

ただし、フリーWi-Fiには個人情報漏洩のリスクがあり、接続には注意が必要です。そのため、暗号化されているフリーWi-Fiスポットをあらかじめ把握したり、フリーWi-Fi使用時は「暗号化されたサイト(URLがhttpsから始まる)」のみを閲覧したりするなどの対応が必要です。

 

4.公衆電話の場所を把握する

 

通信障害でスマホの電話が使えないときは、公衆電話も有効な手段です。通信障害に備え、近くにある公衆電話の場所を把握しておきましょう。

 

3大キャリアの通信障害によってスマホで電話できない状況においても、公衆電話はNTTの電話網を使用しているので通話可能です。

 

公衆電話の場所は「NTT東日本」または「NTT西日本」のページから検索できます。また、アプリなどには近くの公衆電話を探せる機能もあるので外出の多い従業員のスマホにインストールするのもおすすめです。

 

5.Wi-Fi経由で電話できるアプリを導入する

 

実はスマホアプリの中には、Wi-Fi経由で通話できるサービスがあります。3大キャリアが通信障害で使えなくなったときでも、Wi-Fi経由でスマホから通話可能です。

 

通話品質は電話回線に劣るものの、フリーWi-Fiなどを活用すれば通話できるため、通信障害対策として有効な方法です。

 

Wi-Fi経由で通話できるスマホアプリには、たとえば次のようなサービスがあります。

 

LINELINE Out

Skype

Viber

 

通話料金はアプリごとに異なりますが、いずれも同アプリ同士では無料で通話できます。通信障害時の通話確保の手段として、全従業員のスマホにこれらのアプリをインストールするのがおすすめです。

 

(補足)「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」を使う

 

通信障害用ではありませんが、災害の被災者がインターネットに接続できるように、災害時に公衆無線LANのアクセスポイントを無料で開放する「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」があります。

 

安否確認や情報共有のために用いられ、スマホやパソコンなどから認証手続きなしに利用できる、緊急用の公衆無線LANです。

 

現在、通信障害時に開放される公衆無線LANではありませんが、今後は使えるようになるかもしれません。

 

 

まとめ:通信障害に備えて今からできる対策を

 

今後起こるかもしれない通信障害に備え、デュアルSIMやモバイルルーターを導入するなど、自衛の対策がいくつかあります。今後、通信障害で業務に支障をきたさないように、今から対策を打っておくことは重要です。

 

この記事で紹介した内容を参考に、ぜひ早めに通信障害の対策を取りましょう。

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