2020年6月2日
地震時のエレベーター閉じこめ防止ツール<緊急地震速報>
2009年以降、エレベーターには地震の初期微動P波(秒速7㎞)センサーの設置が義務化されました。
地震だぁ!
地震発生時のP波を感知し上下階のどちらか近いフロアに着床させ、主要動が到達する前にエレベータ内にいる人達を安全に逃がすことができます。
これが、エレベータのP波センサーの仕組みです。 初期微動:秒速約7km 主要動:秒速約3~4km
それとは別に、気象庁の配信する「緊急地震速報」の信号を使って、エレベータ自体にP波が届く前に制御を開始できる仕組みが
緊急地震速報によるエレベータ制御です。
「エレベータのP波センサーで捉えた地震情報」と「気象庁から届く緊急地震速報」の両方の信号のうち、早く受信したほうで自動的に最寄階への着床が出来るので、より長い猶予時間を持った対応もできます。
最近は大型地震の発生を想定して日本海側と太平洋側の沿岸部にも気象庁で多くの地震計が埋め込まれました。
気象庁の地震計が「地震」を捉えると、その受信した情報を光回線を使って「光回線の早いスピード(秒速30万㎞)」で実際に揺れが届く波の主要動(秒速3~4㎞)よりも先行して、緊急地震速報装置「ハザードプロ」に地震の情報を届け、エレベーターに揺れが伝わる前に、最寄り階に自動着床させ、エレベーター内にいる人が閉じ込めに合わないよう、自動的にエレベータを着床させる制御をする仕組みです。
首都圏には20万基超のエレベーターがあり、ビル増加の都度にエレベータ数は増えているのでは?・・とも言われています。
大災害が発生し、閉じ込め状態になった場合は、エレベータ救助のための保守員が駆けつけるのに、道路の渋滞があったり、火災があって迂回が必要だったり、
保守員自身が被災する事もあり、閉じこめのあったエレベータの開放がなされるで、長ければ数日、1週間を要するとも言われています。
緊急地震速報受信機「ハザードプロ」ならエレベーターのP波感知器と気象庁の緊急地震速報のどちらか早い信号で自動制御をしますので、地震時にエレベータに閉じ込められる人たちを圧倒的に減らすことができます。
「緊急地震速報装置を館内放送に繋いで地震時の自動放送」の取組みはだいぶ一般的ですが、ハザードプロからは幾つもの配線(A接点2,B接点1)ができますので、エレベーター・自動ドア等にも信号を接続して「閉じこめ防止」をし、「避難路の自動確保」にも取り組んで頂けます。
近ごろ日本中で地震が多いと感じているビル管理のみなさん。
エレベーターの安全対策を検討しているならこの機会に「閉じ込め率が高いエレベーターからの脱却」をお願いします。
エレベーターは丈夫で安心安全が1番です。
では、もし大災害時に運悪くエレベーター内に閉じ込められてしまったらどうなるでしょう。
設置されている非常コールで保守会社に連絡が付いたとしても救助はいつになるかわからないと思ってください。
首都圏には推定で22万基台のエレベーターがあります。
働く保守員は数千人程度で2人が1組になって保守作業をしますが災害発生時は道路の渋滞や火災そして保守員自身の被災などが想定され、直ぐに現場に来られるとは限りません。
なかには緊急用の連絡手段を未だ持っていない保守会社もあります。
通話規制でつながりにくい携帯電話で保守員へ連絡を取っていたのでは保守会社への連絡が早くてもそこから肝心な保守員に伝わるのは遅くなってしまいます。
そして、首都圏のエレベーターを保守員が順番に廻りドアを開放していく作業は、長ければ1週間ほどかかると言われています。
「1週間の閉じ込め状態」現実性のある恐い話です。
こうした災害時に活躍するのは防災機能をワンパッケージにまとめた
緊急災害用無線機「ハザードトーク」です。
ハザードトークは音声を瞬時にパケットに変換して高品質なデータ帯域で送信します。
そして相手の端末で音声に戻すことで明瞭な通話が屋内外でできます。
また同時に何人もが会話できます。
このほかエレベーター保守員がハザードトーク持ちGPS位置管理オプション(月500円)を付ければ現在どこにいるかがGoogle map上で分かり安心です。
また、写真・動画機能なども使えるのでリアルタイムで災害情報の共有を可能にします。
保守点検で訪れた保守員に「緊急時の連絡手段は万全ですか」遠慮しないで質問してみるのも「防災の心得」と思います。