2024年12月26日

コラム一覧に戻る

【2027年3月末終了】MCAアドバンスの終了
その背景と代替機確保の重要性を解説

 

2024年7月1日、企業や自治体などに利用されてきた業務用無線機「MCAアドバンス」について、一般財団法人 移動無線センターがサービス終了を発表しました。

また、デジタルMCA(800MHZ帯デジタルMCAサービス mcAccess e)は2029年5月31日 にサービス終了が昨年発表されています。

 

この記事では、MCAアドバンスのサービス終了の概要や、MCAアドバンスを保有し続けるBCP上のリスク、代替機としてハザードトークなどを紹介します。MCAアドバンスやデジタルMCAを導入している企業・自治体様は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

【2027年3月31日】MCAアドバンスサービスが終了

 

2024年7月1日、デジタルMCAの実施などを行う一般財団法人 移動無線センター(以下:移動無線センター)が、2021年4月21日開始となった「アドバンス」のサービスを、2027年3月31日(水)をもって終了することを発表しました。

 

MCAアドバンスとは、国際標準であるLTE方式を用いた、共同利用型の自営無線システムです。スマートフォンタイプの端末を利用したカメラやリアル映像配信、チャット機能など、多彩な機能が注目されていた自営無線システムでした。

 

しかし、無線と携帯電話の長所を合わせたコストパフォーマンスの高い無線の台頭や、複数の通信システムが普及したことなどが影響し、厳しい事業環境の中でMCAアドバンスのサービス提供が困難になったようです。

 

なお、全国118か所で運用しているMCAアドバンス中継局のうち、利用がほとんどない一部中継局については、2027年3月31日の終了を待たずに休廃止を行う予定とのことです。

 

※参考:一般財団法人移動無線センター
MCAアドバンスのサービス終了について

 

 

800MHz帯デジタルMCA(mcAccess e)も終了

 

MCAアドバンスとよく混同される「デジタルMCA(mcAccess e)」についても「2029年5月31日(木)でサービスを終了する」と、2023年11月1日に発表しています。

 

デジタルMCAとは、800MHz帯の電波を使用した業務用移動通信システムです。インターネット技術を使った専用通信網によって、北海道から沖縄まで、日本全国での業務用無線のやり取りを実現しました。低コストかつワイドなエリアで業務用無線を構築できるため、企業のBCP対策や自治体の防災無線などに幅広く活用されてきました。

 

しかし、現在は導入からすでに20年以上が経過しており、端末の供給も停止している状況です。このような状況の中で、移動無線センターはデジタルMCAのメンテナンスや更新の維持が不可能と判断し、2029年5月31日をもってデジタルMCAのサービス終了を決定した経緯があります。

MCAアドバンスとはまた違ったサービスなので、混同しないように注意しましょう。

 

 

MCAアドバンスを終了ギリギリまで使うのはBCP的に大丈夫? 早期にハザードトークとの入替を

 

この記事をご覧になっているということは、現在MCAアドバンスを導入している、あるいはMCA無線の導入をご検討していた企業様や自治体様ではないでしょうか。

 

先述の通り、2027年3月末にMCAアドバンスが終了することで、導入されている企業様や自治体様のBCP対策が途切れることになります。

そのまま現状を放置し、「MCAアドバンスのサービス終了ギリギリまで使ってから代替機種の導入を検討する」のは、サポート面でいささか心配です。

 

なぜなら、一般的に終了予定のサービスについて、企業では新規の設備投資や積極的な品質改良・改善などの体制がなされるものではないからです。

そのため、MCAアドバンスを使い続けることは、災害時に通信手段を確保できず、多くの人命や事業資産が損なわれるリスクを伴います。

 

そこで、MCAアドバンスを導入されている企業様や自治体様におすすめのお乗り換え先が、テレネットの防災機能ワンパッケージ無線機「ハザードトークです。

 

ハザードトークは災害に強い無線機で、すでに全国で多くの自治体様や水道局様、企業様などに導入されております。
能登半島地震被災地でも活用された、複数キャリア経由での通話や画像・位置共有など、災害時対応に必要な機能で高い評価をいただいています。

 

さらに、ハザードトークには、MCAアドバンスよりも優れた機能が多く揃っています。それでは、BCP対策の通信手段としてのハザードトークの魅力を5つ見ていきましょう。

 

ハザードトークの魅力① 屋内や地下でも通話できる

 

実は、MCAアドバンスのMCA電波は屋内へ到達しにくいため、屋内ではNTTドコモのIP網がメインです。そのため、万が一災害や通信障害などでNTTドコモが寸断された場合、屋内ではほとんどMCAアドバンスを利用できません

一方、ハザードトークはNTTドコモの法人専用データ帯域(MVNO)を利用しています。当然、屋内でも問題なく利用できるほか、一般ユーザーが使うデータ通信・音声通話帯域の使用を避けるため、通信量が多くなり通信しにくい災害時においてもハザードトークは安定した通話が可能です。

また、中山間部で複数の携帯キャリアが停波した際には、国内携帯全キャリア(NTTドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)の電波を捉えて通信できる、月額無料オプションがあります。

 

実際に能登半島地震被災地では、携帯基地局に停電時の発電機用燃料を補充にまわられた燃料配送業者様などにも大変好評で、あらためて複数キャリア対応の必要性をご認識いただきました。

 

また、ハザードトークはNTTドコモとソフトバンクの2社の通信網を活用したデュアルSIMのため、仮にNTTドコモが寸断されてもソフトバンクの通信網を活用できれば、通信環境を確保できます。

さらに、万が一これら携帯の電波が使えなくなったとしても、固定インターネット回線や、災害時に開放される公衆無線LAN「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」などのWi-Fiを使って通信環境を確保します。

 

このように、災害時の通信手段として設計されたハザードトークだからこそ、MCAアドバンス以上に、緊急時でも安定した通信を実現しているのです。

 

※MCAアドバンスは専用アンテナ設置で屋内でも利用可能ですが、設置のための手間と費用がかかるうえ、通話場所は有線配線された固定場所に限定されます。

 

ハザードトークの魅力② 画像・動画・位置情報を共有できる

 

MCAアドバンスにはカメラで写真を撮影できる機能がありますが、ハザードトークはそれ以上に優れた写真・動画・位置情報の共有機能が搭載されています。

 

災害などが発生した際、ハザードトークを使って現場の状況を写真や動画で撮影し、アップロードします。すると、Googleマップ上に位置情報や撮影時間が自動で付与され、災害などの発生状況が一元管理可能です。
Googleマップ上に表示された写真・動画・位置情報などを基にして、管理者は特定グループにメッセージを送信できるため、効率的かつ適切な指示を送れます

 

さらに、MCAアドバンスは管理画面を見るために専用のPCが必要ですが、ハザードトークは新しい専用のPCを用意する必要はなく、お手持ちのPCから管理画面を確認することが可能です。
また、MCAアドバンスでは不可能な、端末間での写真・動画共有ができ、相互に各地の状況を把握できる機能も搭載されています。

 

このように、ハザードトークの便利な一元管理機能がスムーズに使用でき、かつリーズナブルな価格で導入できるため、多くの企業様や自治体様にご愛用いただいているのです。

 

ハザードトークの魅力③ グループ通話が可能

 

MCAアドバンスと同様、ハザードトークはグループ通話が可能です。グループ通話では255グループまで作成でき、1グループにつき無制限にハザードトーク端末を登録できます。

警察や消防も、やり取りにグループ通話を活用しています。情報共有のスピードを高め、緊急事態でも即時に対応できるようにするためです。当然、1対1よりもグループ通話のほうが、迅速かつ効率的にコミュニケーションを取ることができます。

 

さらに、ハザードトークの会話は自動で録音され、後から簡単に聞き直すことも可能です。録音は、通話相手と自分の音声の間の無音の時間をカットした状態で編集されるため、手短に聞き直せるようになっています。
 

このように、ハザードトークは優れたコミュニケーション機能を発揮するため、BCP対策として高い効果を期待できる災害用無線機です。

 

ハザードトークの魅力④ N3アクセス(オプション)と併用して4重のバックアップ体制を構築できる

 

ハザードトークは、オプションで「N3アクセス」をセットで使用できます。
N3アクセスとは基本料0円で、かかる費用は使った分だけの、災害用・山間部用モバイルルーターです。

N3アクセスは「NTTドコモ」「au」「ソフトバンク」「楽天モバイル」の4つから、その場でもっとも強い通信キャリアを自動で選びます。

 

仮に1つの通信キャリアが通信障害や災害で使えなくなったとしても、別の3キャリアのいずれかに自動でつながるため、通信のバックアップとして十分な効果を発揮します。

 

実際、2024年1月1日に発生した能登半島地震の被災地復旧作業時においても、ハザードトークとN3アクセスを組み合わせて、多くの企業様や自治体様がスムーズに連絡を取ることができました。

災害や通信障害に備えたBCP対策として、ハザードトークにプラスしてN3アクセスも活用した、通信環境の4重のバックアップ体制も検討してみてください。

 

ハザードトークの魅力⑤ 料金がMCAアドバンスより安い

 

これだけMCAアドバンスよりも優れた機能がありながら、料金はハザードトークのほうが安くなっています。

 

次の表は、MCAアドバンスとハザードトークの料金を比較したものです。

 

ハザードトーク(M1) MCAアドバンス
端末代
(参考価格)
98,000円 250,000円
月額基本料 1,800円~(共通) 2,400円~※1
端末間写真共有 300円(共通) 400円
端末電池保守 M1…1,000円/月 70,000円/5年※2
(約1,167円/月)

※1:MCAアドバンスプラス ライトプラン

※2:5年間の保守パック

 

上記を見るとわかるように、端末代や月の運用コストは、MCAアドバンスよりもハザードトークのほうが全体的に安くなっています。

MCAアドバンスより機能が優れ、その上、高いコストパフォーマンスを発揮するのがハザードトークです。

 

まとめ:お早めにMCAアドバンスの代替機確保を

 
MCAアドバンスのサービスは、2027年3月31日をもって終了することとなりました。そのため、もはやMCAアドバンスを保有し続けることは、BCP対策とはなりません。

 

MCAアドバンスを導入している企業や自治体様は、優れた機能を発揮しながら安価なハザードトークの導入をおすすめいたします。
現在、MCAアドバンス・デジタルMCAをご導入の企業・自治体様を対象に、ハザードトークへのお得な乗り換えキャンペーンを実施しています。
乗り換えのご検討はぜひお早目に!

 

MCAアドバンスやデジタルMCAからの乗り換えを検討している企業・自治体様は、お気軽にお問い合わせください。

 

>ハザードトークの詳細はこちら

>ハザードトークのデモ機無料貸し出しお申込みはこちら

>お問い合わせはこちら

コラム一覧に戻る

本コラムに
関連するサービス

サービス一覧はこちら

コラム一覧に戻る

一番上に戻る